切手の博物館

目白にある切手の博物館に行ってきました。


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切手を口にはさんだ小鳥がお出迎え。

館内にもこのようなメタルアートがたくさんありました。もうかわいい。

入館料は大人200円。小中学生100円。

切手でも払えるらしい。かわいすぎ。

今は「世界の神様大集合」展やってました。

いろんなもの勃発しそうじゃない?大丈夫?と思いながら見てみたらなるほど大集合してました。

館内は撮影NGだったので写真でお伝えできないのが歯がゆいのですが、まーすごい。

世界各国の神様や寺院関連の切手がみっちりと並ぶ館内。世界に切手のない国はないそうで、素朴な色合いのラオスの切手からカモンハニー的なアメリカの切手(伝われニュアンス)まであって違いを肌で感じられたのもよかったです。そのなかでもスロベニアの神様の切手が個人的には一番好みだったな。童話の挿し絵のようなファンタジー感、クールな配色。こんなに美しいものが実用的っていうのがミソなのかなーと思いながら見てました(それは文具にも言えますね)。なにはともあれみなさん、画像検索してみてください。(四回くらいスクロールしたとこの、そうそう、それです)

 

切手が本格的に利用され始めたのは1840年のイギリス。こりゃ便利だ!というわけでそこから世界中に広まっていったらしい。当初は国民のために作られていたので女王の肖像画などの絵柄だったのですが、次第に他国へのメッセージ性を認識されるようになり、植民地の風景や軍人の凛々しい顔などの絵柄も増えていった、とのこと。

つまり切手から世界情勢、歴史、国民性などが読めるわけです。深い、深いですよこの海は。

 

ほぉーと思いながら二階に上ると、図書室みたいな空間。ここで世界最初の切手、ペニーブラックも見れるそうです。

しかしそこでなぜか迷ってしまい通路奥にある会議室みたいなところに出たら、「北欧切手研究会定例会⚪時から」みたいな予約札が下げてありました。ちょっと…お話だけでも聞かせてもらえませんかね…という気持ちに。

三階では入場無料の企画展をやっていました。なんだろーと思って近づくと「音楽切手研究会発足25周年 ブラームス没後120年 記念音楽切手」展、とのこと。新しい概念がたくさん飛び込んできて戸惑いましたがとりあえず入ってみる。

これがまた、すごいんですよ。

音楽切手研究会の会員さんたちの日頃の研究結果が所狭しとパネル展示されてるわけなんですが、熱量がね、はんぱない。

確実に私が今卒論に注ぎ込んでる情熱の100000倍くらいある(ごめん先生)。

どれも力作で選べないんですが、特に印象に残ったのは「カザルスの果たされた夢『4分間の第九』」ですかね。パンフレットに書いてあった説明文は

1936年7月、スペインの「民衆のオリンピック」開会式で、同国生まれのチェロ奏者カザルスにより、ベートーヴェン「第九」を演奏する予定だった。しかしフランコの反乱で全てが中止された。

ここからカザルスの死後、彼の思いを受け継いだものたちがオリンピックで第九を演奏するまでの歴史を切手でまとめているわけです。

……ね?気になるでしょ?

その他にも原画の最終稿までの経緯を水彩画で描きあげている方や、切手ではなく消印で歴史をたどっている方もいました。なかには19世紀後半の切手を並べて考察している方もいて、ここの会員さんたちは何者なのかな?という疑問が生まれました。

パネルの周りでは著者であろうおじいちゃんたちが楽しそうに談笑していたのですが、盗み聞きしてみても単語しか理解できず、この深い海の深海魚たちに出会った気がしました。

 

感慨に浸りながら一階へ。奥にはサボテンがたくさんあるセルフカフェがありました。はて?と思いながらとりあえずココアを買って眺めていたら、店主のおじいちゃんが多肉植物とサボテンを売っているスペースだとわかりました。切手との繋がりはわからないものの最近タニクが気になっていた私は興味津々。じーと見ていたら鉢にニットが被せてあるのに気づきました。

みなさん、知ってますか。この世には鉢用のニットカバーがあるらしいんです(これも写真撮れなかったから「鉢 ニット」で画像検索してください)。

それがまたかわいいこと。しかもおじいちゃんによると保温効果もあり寒さに弱いタニクたちにとってのまさにニットセーター的役割を果たすそうです。出たよ実用的かわいい。

今回は一応遠征で来ているので泣く泣くタニクは諦めて鉢とニットだけ購入。ほくほく。

お店自体もかわいくて素晴らしいんですが、なによりも店主さんがシャイでおしゃれでタニクへの愛が深くて最高でした。

個人的萌えポイントはタニクたちを「彼ら」と呼ぶところと店の名前が「サボテン相談室」であるところです。

 

……伝わりましたか。

 

聞くと、タニクリースなどを作る教室も開講されているそう。見せてもらったらめちゃくちゃおしゃれで驚きました。あ、タニクリースってわかりますか、タニクのリースです。疑問をぶつけまくるタニク初心者の私に丁寧に対応してくださった店主さんに「絶対また来ますね!!」と言って博物館をあとにしました。みなさんも機会あればぜひぜひ。

 

 

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 入り口のポストが目印。グワシ。