改札

クリスマスにプロポーズ、なんて言葉がでかでかと書かれてたよ広告に。そんな時期ですか。そっか、そうですね。横目で読み捨てて改札へ向かう。最近知ったんだけど財布のなかに入っててもSuicaって反応するのね。優秀です。ちゃんと反応して「チャージしてください」と伝えてくれました。優秀です。いつも思うけど東京の人ってすたすた歩くよね。改札通れなくなってる人をさっと避けて違う改札を抜けていくよね。東京の人って言ってもほとんど私と同じ地方民なはずなのにね。じゃあ私もいつかあんな風になるのかな。ほんとに?でもみんなだって時々なら、このまま改札通れなきゃいいって思いませんか。私は思う、時々。いやそりゃ私だけじゃ嫌ですよ。みんなでって話です。あ、嫌ですか、そうですか。なぜなら行き先があるからですよね、そりゃそうだ。でも私はここのところ一人で改札ひっかかってる時間がずっと続いてるような気分、気分だけで言えばそうなんです。すいすい改札を抜けて地上の光のなかを進んでいく周囲に焦りを感じながら自分の前に立ちはだかる壁を呆然と見つめてます。チャージしたってチャージしたって抜けられない。お金じゃないならなに。経験ですか、成長ですか、人間力ですか。
いつかは私もみんなみたいになるの。行き先はいつも明確でその方向へ迷いなく歩いていけるの。それともただそう見えてるだけなの。じゃあこの気持ちをみんなはどうしたの。
ねえ、ほんとに?

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