スポーツ

昨日見た夢の話など興味ない退屈さ~
と歌われる、昨日みた夢の話をする。

なぜか私は海外にいて、友達はテイラー・スウィフトだった。夢らしいはじまりである。
彼女の自宅に呼ばれたがなんだか浮かない顔のテイラー。どうしたの?と聞くと「こんなゲーム、つまらないわ」と言いながら、階段の三段目に座り足元から真っ直ぐにのびるゴルフのパターマットを指差す。しかしそれは緑の人工芝ではなく高そうな薄灰色のファーが植え付けられており、しかも穴は始点と終点に二つあった。テイラーは物憂げに階段の三段目からゴルフボールを爪で弾く。ボールはトントンと音をたてながら階段を下り、始点の穴へすいこまれたかと思ったらファーの下にある通路を通り、終点の穴へ到着した。
これはまずゴルフではないし、確かにつまらないなと思った。彼女は「こんなことばっかりよ、最近」とつぶやいた。私はなんとも言えず、スマホTwitterを開いた。すると後輩(昨日一緒にはぜかけをした後輩である)が「もうこのサークルは終わりだ」などと自分の所属するサッカーサークルについて鬱々としたツイートをしている。その瞬間私はなぜか体育館にいた。どうやら彼の昨日の出来事を振り返っているらしい。そこにはテイラーの家にあったようなパターマット(ただしこれは普通の人工芝)が階段下に置かれてあり、部員たちが階段の三段目からボールを転がしている。ここはサッカーサークルのはずだがまぁ夢だ。テイラーのように始点から終点の穴までボールが転がるだけの部員もいれば、階段を下る時点でボールがどこかへ飛び始点の穴にさえたどり着かない部員もいる。
一方は「穴にボールが入るだけのことにどうして意味があると思っていたんだろう」とうつろな目で語り、また一方は「スタート地点に立つことすらできないなんて絶望だ」と床に膝をついて語った。
こうして全員が士気を失い、サークルは崩壊状態になったというわけらしい。
私は状況に戸惑いつつも後輩が心配になり、「大丈夫?」とラインを送ろうとした。そこで目が覚めた。いや、正確には夢と現実が混同し寝ぼけてラインを打っていたところで意識が戻った。


誰でも立つことができるスタート、努力と技術を積み重ねるからこそ入るゴール、そしてその間にあるルール。
ボールが穴に入るというなんてことない物理的運動に意味をもたらしたものを考えるとともに、後輩に送信しなくてよかったと心底思った。