飛んでったシャボンの日々を夢にみる
行方を思う休日の朝


ここ数日、昔のことばかり夢にみる。
しばらくベッドの上でぼんやりと反芻し、噛み締める。心と時間に余裕がある朝は夢を押し退けなくていいから好きだ。
幼馴染みとの会話、好きな人と目が合う瞬間、授業中に初雪が降った日。
せっかくの夢なのに大したこともせずに、あの頃と同じような日々を繰り返す自分に少し笑ってしまう。
でもそれが世界のすべてだったから、それ以上はないんだろう。
勢いよく吹き込む息。いつか弾けてしまうことなんて考えられなくて、目の前のまあるい光にただ目を奪われていた。