お祭り

隣の家の人、ずいぶん気持ちよさそうに「乾杯」歌ってるなぁ…

とぼんやり思っていたら20分くらいメドレーが続くので

あ、これは祭りではと気づいた。

そういえばちょっと前から近所の家が

神主さんの持ってる白いふさふさがついた縄を

張っていて(わかるかな…)、

近々なにかあるのかなと思っていたところだった。

このへんの地域は祭りが近いとそういう縄を

張る(どなたか…)。

ちょうど投函しようと思っていた手紙もあるしと

適当に着替えて見に行く。

赤い提灯が揺れる先に屋台が数店舗。

テーブル席でビールを傾けながら

楽しそうにおしゃべりしてるおじいちゃんたち。

銃口でつついたほうが早いのでは?

と思うくらいの距離で射的する小学生。

応援する屋台の人。見守るお母さん。

小さいステージに立つお姉さんは

きらきらしたドレスで昭和の曲を歌っていた。

すべてが今起きてることとは思えないなつかしさで、

私は少しクラクラしながら数枚写真を撮る。

浴衣、花火、提灯、夜空。

同じ日々なんてないとは思っても、

夏はなぜか既視感ばっかりの季節だ。

エンドレスサマー、ってなんだっけな。

それみたいだな、と適当に思う。

町内会で開催しているからか、

値段設定が祭りとは思えないくらい良心的で

地酒が一杯200円。ちょっと心が揺らいだけど

まぁ友達もいないしと思いそそくさと帰った。

今日久しぶりに暑かったのは

このためだったのかな。

なんとなく自分のなかで、今日を夏の終わりとした。

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